本日発売の『SAPIO』に「もはやアメリカの手におえないポスト・アルカイダの報復テロ戦争」という記事を寄稿しました。先日のエントリーにも書きましたが、私の注目はパキスタン・タリバン運動のハキムッラー・メフスードです。なんといっても、しばらくはこの男ですね。ビンラディン死後、パキスタンの海軍基地襲撃など、すでに怒涛のテロ攻勢に出てます。
今週発売された『週刊アサヒ芸能増刊 頼もしいぞニッポン自衛隊』というムックに、記事を4本寄稿しました。
(⇒アマゾン) 私の担当は、「東北方面総監部に設置された災統合任務部隊司令部の取材&解説」「米海兵隊CBIRF&米軍の対化学生物核放射線部隊の解説」「中央特殊武器防護隊の解説」「匿名記者座談会の司会・構成」です(日程の関係で原稿送付のみだったのでタイトル等わかりません。現物もまだ見ていないので)。私もこれまでよく知らなかったのですが、米軍4軍の化学生物放射線対策の規模はものすごいですね。事故や戦争というより、あちらは明確に「テロ対策」の観点です。主力はやはり陸軍ですが。
ところで、アマゾンの案内メールで知ったのですが、ついに待望の翻訳書が出ましたね。
『インテリジェンス 機密から政策へ』マーク・ローエンタール著
(⇒アマゾン) これはもうあまりに有名なインテリジェンス理論の基本テキストです。インテリジェンスを学ぶ世界中の学生が、最初に手にする本といっていいでしょう。私がインテリジェンスに興味を抱くようになった頃、ジェフリー・リッチェルソンやジェームズ・バムフォードなどの情報機関解説書などとともに、夢中になって読んだものです。私は本来はどちらかというと、ロバート・ベアとかリチャード・トムリンソンとかジョーブレーカーのWゲイリーとか、ちょっと暴露系の手記も好きなのですが。
翻訳者は、『ワールド・インテリジェンス』にもご登場いただいた元外務省国際情報局長の茂田宏さんです。茂田さんのウェブサイトも非常にためになる情報が多く収録されています。
⇒国際情報センター 最近ちょっと立て込んでいて、書籍に目がいっていなかったので、アマゾンでチェックしてみました。インテリジェンス関連書が結構出ていましたね。
『国家戦略とインテリジェンス
』⇒アマゾン著者は『ワールド・インテリジェンス』で連載をお願いしていた奥田泰広さんです。
『インテリジェンスの基礎理論』
⇒アマゾン著者は慶応大学の小林良樹先生。私は面識はありませんが、警察庁出身の方ですね。
『日韓インテリジェンス戦争』
⇒アマゾン著者は町田貢さん。元外交官の方だそうです。
『速習!ハーバード流インテリジェンス仕事術』
⇒アマゾン著者は『ワールド・インテリジェス』以来お世話になっている北岡元先生です。ビジネス・インテリジェンスの方面ですね。
ちょっと今は立て込んでいるのですが、落ち着いたら全部読みたいと思います。まずは初心にもどってローウェンタールを訳書で復習かな。私のダメダメな語学力では、内容を誤読していた可能性なきにもあらずだったりして・・・。
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- 2011/05/25(水) 17:49:28|
- 著作・メディア活動など
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古くなりましたが、この記事読みました。一目でアフガンとパキスタンに緊張があると分かり易い地図が載ったものでしたが、ところで黒井先生は『SAPIO』誌には2007年に二度記事を書かれています。その内の1つも地図の載ったもので、もう1つ記事の後ろには日本最高のピョンヤンノロジスト恵谷治さんによるレバノンの宗派別図解記事がありました。私はここ数年「中東と朝鮮半島の関係」に関心があるのですが、恵谷治さんが長年レバノン情勢に注目していてその方面の先駆者だとは意外でした。
- URL |
- 2011/07/29(金) 17:00:30 |
- 道楽Q #-
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私の世代ですと、恵谷さんはむしろ地平線会議系の冒険家で、西サハラやアフガンスタンを駆ける戦場ジャーナリストというイメージが強いです。ソ連軍の分析本を出版されたとき、「あれ、こういう分野もやるんだ」と意外に思った記憶があります。
- URL |
- 2011/07/30(土) 16:16:31 |
- 黒井文太郎 #-
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