ビンラディンは部族地域ではなく、パキスタンの都市部に潜んでいるのではないか・・・そんなことを誰かが語っていたことを記事に書いた記憶があったのですが、すぐに思い出せなかったので、デスクトップを検索して探してみました。
すると07年12月出版の『ワールド・インテリジェンスVOL⑩』の「インテリジェンス・ニュース」という欄の原稿下書きファイルにありました。紙数の関係でこのネタをカットしたため、同号には実際には収録していませんでした。
(以下、当時の原稿<案>)
「ビンラディンは都市部に潜伏」説
パキスタン軍統合情報部(ISI)の元長官アサド・ドュラニ中将は10月9日、ロイター通信記者のインタビューに対し、「ビンラディンは都市部に潜伏しているのではないか」との見方を示した。
同通信によると、ドュラニ中将は、「部族地帯では部外者に関する情報が早く広まるため、数年にわたって身を隠すことは困難である」と語ったという。 また、いくら彼らが客人を大切にする習慣を持っていたからとはいえ、「4~6年にわたって部族の人たちがビンラディンを匿うことが可能かどうかはわからない」と指摘した。
さらに、アメリカが2500万ドル(約30億円)もの懸賞金をかけているため、「こういった情報はすでに漏れているはずだ」とし、そこに密かに隠れ続けるのは非常に難しいはずだとの考えを示した。
ところで、10月9日付『ワシントンポスト』は、米民間組織「サイト研究所」が、ビンラディンの映像流出で米政府を批判していると報じた。
どういうことかというと、同研究所は何年もかけて密かにアルカイダの情報を監視する技術を開発し、彼らの情報通信を監視してきており、そこでこの9月7日に新たなビンラディンの声明ビデオ映像を入手したのだが、それを米政府に提供したところ、ただちに米テレビ局に提供され、同日中に各局が放送してしまったのだ。同研究所はまもなくアルカイダが公表するので、それまで米政府には公表を控えるように要請したようだが、それが守られなかったことで、アルカイダが情報ルートを察知し、遮断されてしまったというのである。
(以上)
ISIがビンラディンを匿っていたならば、大物の元司令官がそれを知らなかった可能性は低いと考えられます。CIAがビンラディン潜伏情報の端緒を掴んだのは09年とのことですので、07年10月にISI元長官がそのようなコメントをしたということは、ISIは知らなかったということなのでしょうか?
スポンサーサイト
- 2011/05/07(土) 15:32:52|
- 未分類
-
| トラックバック:0
-
| コメント:3
これですね。
あと、朝日新聞がウィキリークスで公表された米外交公電のことを報じていますね。
ビンラディン容疑者、都市部に潜伏の可能性=ISI元長官
2007年 10月 10日
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-28278220071010
- URL |
- 2011/05/09(月) 20:28:00 |
- 匿名 #-
- [ 編集]
初めまして。
一部では『ラディンをISIが匿っていたのでは?』との話もありましたよね?
特に襲撃に際して米国がパキスタン政府にも全く話を通していなかったという報道がありましたから余計にそれを疑ってしまったのですが・・・。
ドュラニ中将がISIから離れた後にラディンの支援に回ったのか、それとも元々関わりが無かったのか。
非常に面白いですね。
- URL |
- 2011/08/15(月) 04:04:03 |
- キズメガネ #-
- [ 編集]
ISIについては、興味があって結構調べたりしたのですが、公開情報だけではよくわかりません。わからないから、それで実態以上に伝えられている可能性もあります。得体の知れない闇の部分は間違いなくあって、極めて怪しい組織なのは確かなのですが。
ただ、組織としてビンラディンを匿っていたということは、ちょっと考えられないと思います。
- URL |
- 2011/08/16(火) 10:04:00 |
- 匿名 #-
- [ 編集]