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ワールド&インテリジェンス

ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です)

反「プーチン」デモで露呈したロシア・圧政のほころび プーチンの国内支配システムに綻びか〜軍事ジャーナリスト・黒井文太郎レポート 2021年01月26日

反「プーチン」デモで露呈したロシア・圧政のほころび
プーチンの国内支配システムに綻びか〜軍事ジャーナリスト・黒井文太郎レポート


(タイトル一部割愛)

2021年01月26日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/158863

2020年8月にロシア連邦保安庁(FSB)によって毒殺されかけ、ドイツで治療を受けていたロシア人反体制活動家のアレクセイ・ナワリヌイ氏が1月17日、大胆にも母国ロシアに帰国。到着した空港で、即逮捕された。

これに対し、彼の釈放を求めるデモが1月23日、ロシア各地で開催された。デモは100都市以上で行われ、プーチン政権当局はこれを「未許可の不法集会」と断じ、弾圧した。集会に先立って当局は、ナワリヌイ派の活動家たちを事前に逮捕しており、デモ当日も警官隊を各地に展開させたが、人々はそれでも氷点下の街頭に繰り出し、ナワリヌイ支持を叫んだ。

参加者はモスクワだけで4万人以上。もちろんロシア全土でははるかに多い。シベリアのヤクーツクではなんと零下50度の極寒のなか、人々が集まり、抗議の声を上げた。当局に逮捕されたデモ参加者は3500人以上に達した。各地での同時多発的な数万人規模のデモは、治安当局が強力なロシアではきわめて異例のことだ。
(中略)
とはいえ、強権的なプーチン政権の統治機構は堅固なもので、これだけで政権が倒れる可能性は小さい。今回も多くの人々がすでに逮捕されているが、今後もデモ呼びかけに関与した人物などを数多く摘発していくだろう。

しかし、それでもなお、今回のデモの意味は大きい。プーチン政権の強権ぶりと腐敗ぶりがロシア国内でも広く可視化されたからだ。

プーチン政権は、反対派を弾圧するきわめて独裁色の強い体制だが、その基盤は制度的には独裁体制・権威主義体制ではなく、民主的な選挙制度にある。プーチン政権は、ナワリヌイ氏の大統領選出馬を妨害するなどもしているが、大統領も議員も国民の普通選挙で選ばれている。プーチン大統領は前述した年金制度改革などで支持率を落としてはいるが、それでもこれまで選挙で民主的に選ばれてきた。プーチン大統領を支持してきたロシア国民は多いのだ。

高い支持率を誇ったワケ

プーチン大統領の高い支持率は、いわゆる大衆扇動という意味でのポピュリズム的政治手法によるところが大きい。使われているのは、主にロシア民族主義・愛国主義である。欧米に対抗して国を守るプーチン大統領こそが真のリーダーだというキャンペーンだ。

また、さらに重要なのが情報統制である。プーチン大統領は2000年に権力を掌握した直後から、精力的に情報統制と世論誘導工作を進めてきた。そして選挙で権力をキープし、その権力で反対派を弾圧する。プーチン大統領の強権剛腕ぶりをスターリンに喩(たと)える言説もあるが、権力維持の手法としてはどちらかというとヒトラーのそれに似ている。
~以下、プーチン政権による愛国主義洗脳政策や情報統制・誘導工作の手法を解説
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  1. 2021/02/03(水) 14:46:29|
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大統領就任式へ厳重警戒…アメリカの極右が「内戦準備」の可能性 全米各地で流血もあり得る1月20日の「最終決戦日」〜黒井文太郎レポート 2021年01月16日

大統領就任式へ厳重警戒…アメリカの極右が「内戦準備」の可能性
全米各地で流血もあり得る1月20日の「最終決戦日」〜黒井文太郎レポート


2021年01月16日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/157491

アメリカの民主主義が死んだ日。2021年1月6日、議事堂に暴徒が突入。死者5人を出す惨事となった。バイデン新大統領の就任式に向けて、国内では不穏な動きが見られる。軍事ジャーナリスト黒井文太郎が、国内外の情報を分析。そこには、震撼するような「計画」があった。

リークされたFBI内部文書にあった「計画」は

1月13日、米議会下院は、トランプ大統領に対する弾劾訴追の決議案の採択が行われ、賛成多数で可決された。トランプ支持派はこうした民主党のトランプ降ろしを「不正義な陰謀」とみなして強い反発を示しており、再び暴力に訴えてくる可能性がある。

11日にも「全米各地でトランプ支持派の武装集団によるデモが計画されている」というFBI内部文書がリークされ、米報道各社が報じた。同文書によれば、そうしたデモは1月16日から大統領が交代する20日まで、全米50州の州議会議事堂で、ワシントンの連邦議会議事堂でも17日から20日まで計画されているという。

またこの内部文書によると、FBIはあるグループの指令に関する情報を得ており、それによると、彼らは「トランプ大統領罷免の場合には、全米各地の行政機関と裁判所を襲撃する」ことを呼びかけており、さらに1月20日に「全国で政府機関を襲撃」することを計画しているという。「バイデン新大統領やハリス新副大統領、ペロシ下院議長らへの襲撃計画」を匂わす情報もあるらしい。

1月6日の「暴動」は、アメリカ社会全体にとっては「トランプ大統領の政治的影響力の弱体化」に結びついたが、過激なトランプ“信者”の間では、「1月6日に出来たことは、またやれる」と、むしろ「プラス」に受け止められている。

陰謀論を信じる極右団体の情報を分析する

連邦議事堂乱入では、身元が判明しただけでも、さまざまな団体、人々がいた。共和党員、極右過激派、白人至上主義者、元軍人などもいたが、その多くがQアノンの信奉者だったことが、1月11日付のAP通信など米メディア各社の報道から伺える。

危険な人物も目撃されている。たとえば南カリフォルニアのネオナチ組織「ライズ・アバーブ・ムーブメント」(すでに摘発されて解散)の元活動家だったビンセント・フォックスも議事堂内に侵入した。

反ユダヤ系白人至上主義グループ「グロイパー・アーミー」のメンバーも議事堂内で目撃されている。同グループのリーダーであるニック・フルエンテスの議事堂内乱入は未確認だが、集会には参加している。極右のネット・コミュニティ「アンチコム」の創設者のひとりであるゲイブ・ブラウンも、集会で目撃されている。「アンチコム」は2017年に爆弾製造マニュアルを投稿したことで知られる。

議事堂乱入そのものではなく、関連して逮捕されたなかには、あきらかに「危ないタイプ」もいた。アラバマ州から車でやってきたロニー・コフマンは、議事堂付近に乗り付けたピックアップトラックに、M4カービン銃、爆発物11個、拳銃を隠し持っていた。彼は6日夜にトラックに戻ったところを逮捕されたが、その時、拳銃2丁を所持していたという。

「これは戦争だ」ブレーキが壊れた暴走の行方

コロラド州からトレーラーで来ていたクリーブランド・メレディスは、集会に遅れて乱入には参加していないが、暴行容疑で逮捕された。彼は車内に銃器類と約2500発の弾薬を持っていたが、その中には320発の自動小銃用徹甲弾も含まれていた。彼はメッセージで「今後12日以内に多くの人が死ぬ」「民主党のペロシ下院議長を襲撃する」「ワシントンのミュリエル・バウザー市長を襲撃し、ワシントンを燃やす」「これは戦争だ。いくつかの頭を切り落とす準備ができている」などと書き込んでいた。

こうした人々の多くは、特定の組織というよりは、ネット上でのコミュニティに参加していた。そこでは、1月6日にワシントンに集まること=「アメリカのための行進」活動が、かねて呼びかけられていた。しかもそこでは「議事堂の嵐」と名付けられた議事堂侵入ルートや襲撃法についての議論もされていた。「ドアや窓を破るためにバールが必要」などとの書き込みもあった。ちなみに「嵐」という用語は、Qアノン信者によく使われる言葉である。

こうしたネット上のコミュニティは現在も意気軒高で、1月20日の新大統領就任式当日に「ミリシア(民兵)100万人行進」が呼びかけられ、バットや銃の携帯が奨励されている。
~以下、有力な極右グループ、ミリシアなどの解説
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トランプ派が議事堂に乱入!米大統領選「最悪の終幕」の行方 トランプ自身の扇動で議事堂を占拠、死者を出す騒動に震撼する国際社会〜黒井文太郎緊急レポート 2021年01月07日

トランプ派が議事堂に乱入!米大統領選「最悪の終幕」の行方
トランプ自身の扇動で議事堂を占拠、死者を出す騒動に震撼する国際社会〜黒井文太郎緊急レポート


2021年01月07日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/156171

2021年1月6日(日本時間7日未明)、民主主義の国アメリカで、あり得ない「事件」が起きた。大統領自らが扇動した極右たちの暴走。この事態の可能性を昨秋に指摘していたジャーナリスト・黒井文太郎氏が、緊張感の高まるアメリカの現在を緊急レポートする。

「暴動、テロが起きる」と危惧した通り「最悪の終幕」が

アメリカ大統領選前日の2020年11月3日、筆者はFRIDAYデジタルに「トランプが負けたら【アメリカ全土で暴動・テロが起きる】の深刻度~米大統領選後に警戒すべき危ない妄想系極右たち」という記事を寄稿した。

そして1月6日、同記事中で危惧していたことが、実際に発生した。ワシントンの連邦議事堂にトランプ支持者たちが乱入したのである。

その時、議事堂内では、バイデン次期大統領の当選を公式に確定する上下両院合同会議が開催されていた。トランプ支持者たちはバイデン当選を認めず、その会議を妨害しようとしたのだ。元空軍兵士でトランプ支持者の女性が議事堂に乱入、私服警察官に撃たれ死亡するなど、詳細は不明だが計4人が死亡している。

現場にはFBI部隊なども投入され、暴徒たちを議事堂から排除したが、ワシントンでは夜間外出禁止令が出され、州兵が投入された。しかし、暴徒の多くは外出禁止を無視して議事堂前に留まり続け、警官隊と睨み合っている。まるで映画のような展開である。

それだけではない。共和党全国委員会本部と民主党全国委員会本部では、それぞれパイプ爆弾が発見され、処理された。まさにテロ未遂といっていいだろう。

根拠なき陰謀論に踊らされる人々

議事堂では会議が再開されたが、共和党議員を含めて議員たちからは、暴徒を非難する発言が相次いだ。共和党議員のなかには、トランプ大統領の「選挙は不正。バイデン当選は無効」という根拠なき主張に同調する議員もいるが、流れとしては、乱入を扇動したトランプ流の陰謀論に対する批判が高まっている。

今回の事件を受けて、トランプ大統領の責任を問う声が一斉に巻き起こっている。というのも、同日、まさに両院合同会議の直前に、トランプ大統領はホワイトハウス前の広場で数万人の支持者に対して演説し、バイデン当選を拒否するために連邦議事堂に向けてデモ行進するように「扇動」していたからだ。

つまり、「議事堂乱入」を直接呼びかけたわけではないが、トランプ流陰謀論の信者が暴発する種を撒いたのは、トランプ大統領自身だったのである。

こうした事態に、米国では合衆国憲法修正25条第4節の適用が浮上している。大統領が職務を遂行できない際、所定の手続きを経て、副大統領が大統領代行として権限を行使するという内容だ。トランプ大統領の任期は1月20日までとあとわずかなので、現実にそれが実行される可能性は小さいものの、トランプ政権内の一部でも検討が始まっているようだ。

暴徒乱入を受けて、連邦議事堂内でまさに両院合同会議の議長を務めていたペンス副大統領が、孤立するトランプ大統領に代わって警察や軍の当局と協議を行った。ペンス副大統領はツイッターでも、暴徒乱入を非難する声明を発信している。

他方、デモ扇動の張本人であるトランプ大統領は、動画演説でデモ参加者に自宅へ帰るように呼びかけたが、同時に「あなたがたの苦痛は理解できる。選挙は盗まれた。圧倒的な勝利だったことは誰も承知している」と、デモ参加者への「理解」を明言した。議事堂乱入を非難する言葉は一切なかった。

次々と離れていく元側近に孤立を深めるトランプ

あくまで自分の当選を主張するトランプ大統領の姿勢は突出しており、トランプ政権の側近たちとも距離感が出てきている。

前述したように、ペンス副大統領は議事堂乱入を批判したが、もともと彼はトランプ大統領の意向に反し、議長としてバイデン当選確定の両院合同会議を進めていた。その日、トランプ大統領はペンス副大統領に対して大統領選の結果を確定しないように要請していたが、ペンス副大統領はそれを拒否していたのだ。
~以下略
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  1. 2021/02/03(水) 14:29:46|
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トランプが負けたら「アメリカ全土で暴動・テロが起きる」の深刻度 米大統領選後に警戒すべき危ない妄想系極右たち 2020年11月02日

トランプが負けたら「アメリカ全土で暴動・テロが起きる」の深刻度
米大統領選後に警戒すべき危ない妄想系極右たち


2020年11月02日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/143139

米大統領選が11月3日(日本時間4日)に行われる。米国での各事前調査ではバイデン候補がやや有利な情勢だ。もしこのままバイデン候補が勝利した場合、トランプ支持者の中には、それを「不正選挙だ」として認めない人々が出てきそうだ。

トランプを支持する「危ない」集団とは

トランプ支持層の中には過激な集団が存在する。なかでも「Qアノン」という陰謀論を信じている人たちは、絶対に負けを認めないだろう。

Qアノンとは、Qと名乗る人物が2017年からインターネットの匿名掲示板で広げた荒唐無稽な陰謀論を指す。アノンはアノニマス、つまり匿名という意味だ。

Qアノンが展開する陰謀論にはいろいろあるが、メインはこれだ。

「米国政府は、じつは既得権益層である影の権力者たち=ディープステートに支配されている。トランプ大統領は彼らと戦う真の英雄だ」「民主党のリベラル政治エリートたちは異常な小児性愛者で、じつは裏で非道な児童売春をしている。トランプ大統領は彼らと戦う真の英雄だ」

「陰の悪者と戦う真の英雄」とは、バカバカしい陰謀論だが、恐ろしいことに米国では、トランプ支持の保守派の集会で、Qアノン支持を公言したり児童売春デマを信じて「子どもたちを救え」と叫んだりする人がいるなど、それなりの影響力を持っているのだ。

日本にも「米国のディープステートが~」などと公言する国会議員もいるので米国を嗤(わら)えないが、米国では大統領選と同時に行われる下院選で、候補者のうち少なくとも25人がQアノン支持者とみられる。そのほとんどが、当然だが共和党である。

このうち当選確実なのはジョージア州のマージョリー・グリーン氏。コロラド州のローレン・ボーバート氏も当選可能圏内にいる。どちらも銃を構えた写真をSNSでよく発信している女性だが、その姿こそトランプ支持層のコアな人々と重なる。全米ライフル協会などの銃規制反対を掲げる層である。彼らのなかから「ディープステートの陰謀による不正選挙だ」として、トランプ敗北を認めない人々がおそらく出てくるだろう。

もちろん、トランプ敗北を認めない人々が皆、武装して暴れるかといえばそういうことではない。トランプ敗北を認めない人々でも、その大勢は穏健な抗議行動に留めるだろう。

しかし、銃を持ち出して抗議行動をする人が一定数でてくる。おそらくその中心になるのは、全米やカナダに広いネットワークを持つ「プラウド・ボーイズ」などの極右グループや、「スリー・パーセンターズ」「オース・キーパーズ」などの極右ミリシア(武装した自警団)で、彼らはそこそこの動員力がある。
~以下略
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  1. 2021/02/03(水) 14:23:14|
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ロシアのサイバー攻撃 目的は「東京五輪全部妨害」の驚愕 【緊急レポート】サイバー攻撃「2つの理由」とロシア機関「GRU」の悪事「全リスト」 2020年10月23日

ロシアのサイバー攻撃 目的は「東京五輪全部妨害」の驚愕
【緊急レポート】サイバー攻撃「2つの理由」とロシア機関「GRU」の悪事「全リスト」


2020年10月23日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/141516

東京オリンピックを妨害する理由

10月19日、イギリス政府は「ロシアがサイバー攻撃で東京五輪の妨害を試みていた」と発表した。大会組織委員会や物流業者、あるいはスポンサー企業などに不正にハッキングし、情報を盗もうとしていたという。同日、米当局もロシアのハッカー6人を起訴したが、彼らはロシア軍の情報機関「GRU」のサイバー部隊「74455部隊」の要員たちで、2018年の韓国・平昌五輪の妨害にも関与していたとのことだ。

ロシアがなぜ東京五輪を妨害しようとしたかは、きわめてシンプルな話だ。ロシアは国の方針としてかねてより自国の有力選手にドーピングを行っており、それが露呈して東京五輪を含む国際大会への出場を禁止されるなどの措置を受けていた。そのため、五輪自体がロシアからすれば破壊工作の標的なのだ。

日本での開催イベントをロシアが狙ったことを意外に思うかもしれないが、まったく驚くことではない。ロシアはべつにことさら日本を狙ったのではない。五輪開催国がどこでも同じで、日本開催だから気を遣って「工作を手控える」などということもない。

サイバー攻撃は立証が難しい

そもそもロシアとしては、バレても否定すればいいだけの話。実際にロシア政府は否定している。

これはサイバー攻撃の「特徴」で、あくまでシラを切れば、第三者が証拠立てして攻撃を立証することがきわめて難しい。もちろん今回は米英が充分に調査しており、ロシアがやったことに100%間違いないが、ロシアが本国での裏取り調査や容疑者の引き渡しを拒否すれば、それ以上は話が進まない。

これはロシア以外の「サイバー攻撃常連国」中国やイラン、北朝鮮などでも同じだ。つまりサイバー攻撃はバレたときのリスクが小さく、やる側のハードルがきわめて低いのである。

さらにサイバー攻撃のハードルが低い要因として、コストが小さいということもある。標的の人間関係などを調査し、効果的なハッキングの手段を研究し、それなりに時間をかけて侵入していく工作はたしかにかなり手間がかかる。しかし、必要なのは「要員」くらいで、多額の「経費」はいらない。たとえば戦闘機を購入し、整備や訓練を続けていくことに比べたら、桁違いに安上がりだ。

低リスク、低コストの「簡単な」攻撃

リスクもコストも小さいから、サイバー攻撃はその能力さえあれば気軽に実行できる。ロシアは今回、国家をあげて「何が何でも五輪を粉砕するのだ!」と取り組んだわけではなく、「簡単に出来るから実行した」ということだろう。

ところで、今回のサイバー攻撃の犯人と名指しされたGRUとは、どんな組織なのか?
~以下、GRUの解説と過去の破壊工作全リスト
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  1. 2021/02/03(水) 14:17:50|
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菅義偉=プーチン電話会談「国内向け発表」の欺瞞 〜ロシアは1島すら返す気がない 2020年10月03日

菅義偉=プーチン電話会談「国内向け発表」の欺瞞
〜ロシアは1島すら返す気がない
(※タイトル一部割愛)

2020年10月03日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/138469

9月29日、菅義偉首相は、ロシアのプーチン大統領と就任後初めての電話会談を行った。日本側からの要請によるこの会談で、プーチン大統領からは新首相就任を祝う言葉が贈られた。電話会談自体は、セレモニー的なものだ。

注目されたのは、菅政権の対露交渉のスタンスだが、大方の予想どおり安倍前政権の路線をそのまま継承するものだった。

安倍前政権での対露交渉は安倍前首相本人と官邸の補佐官らが主導しており、官房長官だった菅氏はあまりタッチしていなかったようだが、それでも責任者の一人である。前政権の政策を否定するような動きはしないだろう。

それはつまり、北方領土返還に「1ミリも進展がなかった」安倍前政権の対露交渉を反省的に総括することはなく、今後も進展の望めない方向を継続するということだ。

同日の外務省発表文書にはこうある。

①菅総理から、日露関係を重視している、平和条約締結問題を含め、日露関係全体を発展させていきたい旨述べるとともに、北方領土問題を次の世代に先送りすることなく終止符を打たなければならず、プーチン大統領と共にしっかりと取り組んでいきたい旨述べました。

②これに対しプーチン大統領から、菅総理の就任をお祝いする旨述べるとともに、安倍前総理との関係を高く評価しており、菅総理との間でも二国間及び国際的な課題に関して建設的に連携する用意がある、平和条約締結問題も含め、二国間のあらゆる問題に関する対話を継続していく意向である旨述べました。


この文面からは、日露首脳が今後も北方領土問題の解決のために対話を継続していくことが合意されたかのような印象が強く示されている。実際、多くの報道では、日本政府からのこうした情報を基に、今後も日露間で領土交渉が前向きに続けられることを示唆する記事を大メディア各社の「政治部」が報じている。

また、菅首相自身も、会見で同様の文言で発言をしている。こうした文言は事務方が緻密に作るもので、首相にはそれと齟齬がないようなコメントが要求されるから、それは当然といえば当然だ。

しかし、これはあくまで日本政府の発表でしかない。両者が主にどんな話をしたのかは、客観的にはこれだけではわからない。

ロシア側の発表は「北方領土」にまったく触れていない

そこで、ロシア側の発表をみてみると、以下のとおりだ。

「双方は、近年の日露対話の発展および政治、貿易、経済、文化、人道の分野における協力の進展を評価した。

また、新型コロナウイルスに対するワクチンの開発を含む医学分野における協力についても話し合われた。

両国の国民とアジア太平洋地域全体の利益のために、すべてにおいて両国の関係を深める努力を継続していくことを確認した。流行状況の経緯をみて、様々なレベルで接触を続けることに合意した」
(9月29日、ロシア大統領府発表)

これだけである。領土問題については一文もない。これは互いが、会談のどの部分を重視したかということを表している。

日本の外務省発表も、相手がある外交の問題で「嘘を書く」ことはしないだろうから、ゼロから創作したわけではまさかあるまい。しかし、ロシア側が領土問題にまったく触れていないということは、ロシア側はそれをまったく重視していないことを意味する。

おそらく20分間の電話会談のどこかの部分で、菅首相が一言さらりと「触れただけ」という程度だったのだろう。

しかもさらに、日本政府の発表文には、意図的なごまかしがある。

菅首相は「北方領土問題を次の世代に先送りすることなく~」と語ったとされているが、「北方領土問題」の存在、そして「北方領土」という用語自体を、ロシア側は一切認めていない。仮に菅首相がその言葉を使ったとしたら、プーチン大統領が「あらゆる問題に関する対話を継続していく意向である」などと応えることはありえない。

ロシア側が「領土問題は存在しない」との公式な立場を表明している以上、日本側がもし、そうした文言を持ち出せば、予想外の反応を引き出す可能性がある。そのリスクを避けるため、菅首相に対しては事前に事務方から「北方領土」「領土問題」「領土交渉」は「NGワード」だとレクされていたはずである。

こうした場合には、たいていは相手を刺激しない別の言い方にする。たとえば「北方の島をめぐる双方の立場の問題」などといった曖昧な言い方にすれば、プーチン大統領にも異論はない。そして、そういった言い方を、日本国内用には「北方領土問題と同じこと」とするわけだ。もちろん上記の文言は筆者の推測だが、なんにしても菅首相は「北方領土」という言葉をプーチン大統領に直接ぶつけてはいないだろう~以下略
※全文は上リンクへ
  1. 2021/02/03(水) 14:09:40|
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菅義偉政権が戦うべき「新・悪の枢軸」7人とは 新・冷戦下で、日本はどう向き合うのか〜 2020年09月30日

菅義偉政権が戦うことになる(※戦うべき)「新・悪の枢軸」7人とは
新・冷戦下で、日本はどう向き合うのか〜


2020年09月30日(FRIDAYデジタル)

https://friday.kodansha.co.jp/article/137556

世界は、いうまでもなくとてつもなく広く、奥深い。そして今、世界は新たな「冷戦」に突入しているといっていいだろう。

9月23日、ベラルーシのルカシェンコ大統領が、6期目の大統領就任式を行った。ルカシェンコは1994年から大統領として君臨しており、旧ソ連式の秘密警察によって国内を支配してきた「欧州最後の独裁者」と呼ばれる人物だ。

8月6日に行われた大統領選では、不透明な集計でルカシェンコ陣営が当選を発表したため、大規模な反体制デモが発生。警察・治安部隊が力で弾圧するが、デモはさらに拡大。野党陣営の指導者が拘束、追放されたりする緊張状態が続いている。

こうしたなかで、ルカシェンコ大統領は、事前予告なしに就任式を強行したかたちだが、米国、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、オランダ、スウェーデン、EU、さらに多くの東欧諸国はその正統性を認めない方針だ。なかでも米、イギリス、カナダは、制裁の準備を進めている。

けれども、そんなルカシェンコ大統領の側に立つ国々もある。

大統領続投に祝電を伝えた国は、ロシア、中国、トルコ、ベネズエラ、キューバ、シリア、ベトナム、さらにアジア系旧ソ連圏の国々。トルコ以外は、旧東側の国々であり、多くはロシアの友好国だ。

国民の怒りが渦巻くベラルーシ政権をロシア・プーチンが擁護

実際、デモ激化で窮地に陥ったルカシェンコ大統領は、早々にプーチン大統領に支援を要請しており、ロシアはルカシェンコ擁護に動いている。プーチン大統領もロシア国内で同じような強権的支配を強めており、近隣国の政権が民衆デモで倒れるような事態を回避したいのだ。

ルカシェンコ大統領が不透明な選挙で「当選」後、いちばん早く祝電を送ったのは、中国の習近平・国家主席だった。中国はロシアほどベラルーシとの関係が深くはないが、同じ強権支配体制の国として、欧米から強い非難を受けている。敵の敵は味方ということで、今回の大統領就任式の翌日にさっそく、ルカシェンコ大統領は駐ベラルーシ中国大使と会談している。

対立する世界で、完全に腰が引けている菅政権

このように世界では今、旧西側+EU加盟東欧諸国の「民主主義陣営」と、ロシアや中国を中心とする「反民主主義陣営」の対立が、すっかり定着しているのだ。

9月21日に開始されたロシア軍の大規模軍事演習「カフカス2020」には、中国軍やイラン軍、ベラルーシ軍らが参加した。世界の対立軸は、完全に冷戦時代に逆戻りしたといっていい。

そんな新・冷戦時代に、日本はどうするのかが問われている。

日本にとっては、反民主主義陣営の勢力拡大は安全保障上も不利益であり、本来なら欧米主要国に同調して、こうした旧東側の危険な連携に立ち向かうべきところだ。が、どうもその動きは遅い。

今回のベラルーシの混乱において、日本政府は8月11日、19日、9月10日、25日に、外務省が外務報道官談話を発表しているのだが、その内容は、ルカシェンコ政権に善処を要請しているものの、選挙結果とルカシェンコ政権の認定にはついては言及なしとしており、完全に腰が引けている。G7のメンバーでルカシェンコ退陣要求の意思を表明していないのは今や日本だけだ。

日本政府が弱腰な対応なのは、主に2つの要因がある。

ひとつは、伝統的に日本外交では「政治的に敵を作らない」戦略が優先されてきたことだ。戦後日本は経済的な国益を優先し、政治的には表に出ないことが多かった。そのため、外交も他国と友好関係を作ることが重視され、批判を避ける傾向が今でもある。

そしてそれより重要なのは、北方領土問題でロシアの機嫌を損ねたくないため、ロシアに対する批判が日本政府全体で封印されていることだろう。現在の国際政治のトラブルの多くは、ロシアを中心とする反民主主義陣営が引き起こしているものなので、日本にとって「ロシア批判がタブー」なら、何も言えなくなってしまう。

また、中国に対しても、政府や与党の一部に中国との関係を重視する勢力があり、政治的な批判に対しては慎重な意見がある。

さらに、中東の反民主主義勢力の要で、「敵の敵は味方」ということでロシアや中国とも連携しているイランに対しても日本は、主要国で唯一「味方」といっていい立場で接している~以下略
※全文は上リンクへ



  1. 2021/02/03(水) 13:58:15|
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プロフィール

黒井文太郎

Author:黒井文太郎
 63年生まれ。『軍事研究』記者、『ワールド・インテリジェンス』編集長などを経て、現在は軍事ジャーナリスト。専門は各国情報機関の最新動向、国際テロ(とくにイスラム過激派)、日本の防衛・安全保障、中東情勢、北朝鮮情勢、その他の国際紛争、旧軍特務機関など。

 著書『ビンラディン抹殺指令』『アルカイダの全貌』『イスラムのテロリスト』『世界のテロと組織犯罪』『インテリジェンスの極意』『北朝鮮に備える軍事学』『紛争勃発』『日本の情報機関』『日本の防衛7つの論点』、編共著・企画制作『生物兵器テロ』『自衛隊戦略白書』『インテリジェンス戦争~対テロ時代の最新動向』『公安アンダーワールド』、劇画原作『実録・陸軍中野学校』『満州特務機関』等々。

 ニューヨーク、モスクワ、カイロに居住経験あり。紛争地域を中心に約70カ国を訪問し、約30カ国を取材している。




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